・・・警備・保安の分野ではICTの導入が急速に進んでいるそうですが、御社ではどのようにご活用になっておられますか。
浅沼さん
一昨年1月に「光ネクスト」を導入し、社内業務とお客様の保安業務の2系統を活用しています。まず社内では、本
社を含め県内7拠点を結び、IP電話による無料通話の利用ならびに社内の業務システムの一元化を図りました。
もう一系統は約6000件のお客様の防犯・保安情報を本部に集約し、各拠点にタイムリーな情報を発信するために活用でいます。
昭和40年代の創業当初はマンパワーで行うものだった警備の業務ですが、時代の流れとともにそのスタイルも方法も大きく変化しました。現在はICT化にともなう機械警備が主流であり、そのための通信インフラとネットワークシステムが業務の生命線ともいうべき重要な位置を占めています。
当社でも平成14年にお客様の情報を集約管理する体制を整え、効率的で安定した機械警備の実現に努めてきました。お客様と当社を結ぶホットラインは、お客様が加入しておられる電話回線ですが、これがアナログ、ISDN、ADSL、光と多様化の一途をたどり、すでに100にのぼる専用回線をフルに活用している状況です。これらの情報を一元管理するとともに、インターネットを活用した映像監視システムを充実させていくうえで、大容量の情報をスピーディに送受信できる「光」の導入が不可欠だったのです。
・・・通信ネットワークのパートナーとしてNTTを選ばれた理由は何でしょうか。
浅沼さん
アナログ時代から電話回線を活用してきた経緯があり、ICTの導入、移行に際しても、スムーズに対応いただけることが重要でした。また多様化するお客様の通信インフラすべてに支障なく対応できること、インフラとしての安定性、信頼性が高いこと、さらには災害や予期せぬ事故など万が一の際の対応や復旧体制に信頼がおけることなどを総合的に評価して、NTTのほかに選択肢はなかったといっていいでしょう。
コスト面も、もちろん重視しますが、お客様の安全を守る業務を遂行するためには、要となる通信インフラの信頼性を二の次にするわけにはいきませんから。
・・・ICTの導入、推進にあたり、特に留意してこられたことは何ですか。
浅沼さん
警備業務や安全・防災の保守業務というのは、お客様がご不在の間に機能します。ICT化することにより、お客様と接する機会はますます減っていくわけです。それだけに人と人との直接的なコミュニケーションを従来以上に大切にしながらICT化を進めてきました。
特に平成14年の情報一元化にあたっては単にスピードを重視するのではなく、お客様にご理解いただきながら1年かけて確立しました。それが結果的に、その後のインフラの進化、加速にもお客様が無理なく対応できる土壌を作ったといえるでしょう。 |